みなさんこんにちは!
今回は2025年春で5周年を迎えるShima Hotelの4年間を振り返る後編【DIY総集編】をお届けします!
Shima Hotelといえば、元々は「島の味 八郎」という料亭だった場所を宿として再生するため、これまで少しづつDIYによるアップデートを重ねてきた歴史があります。
そこで、数々のDIYを1ページにまとめて振り返っていきたいと思います!
(随時更新中です!現在2021年まで執筆中)
【Shima Hotel DIY History 2020~2024】
目次
第一章 すべてが初めての経験 2020年 (水回り〜寝室)
まずはShima Hotel開業前に遡ります。
飲食店だった物件を宿として営業していくためには、お風呂場を作る必要がありました。
しかし何もかもが初めての私たちにとって、0からお風呂場を作るのはハードルが高すぎる...
というかそもそも、なんで自分たちで作ることにした!?
ところから思い出していこうと思います。
・「こんなお風呂がいい!」の理想があった
Shima Hotel開業に向けて、約半年前から構想を練っていた私たちは、SNSを駆使してたくさんのリサーチを行いました。その中でも最も時間をかけたことの一つが浴室についてのアイデアでした。
浴室といえば、家庭〜ホテルでもよく使われている、ユニットタイプのものが一般的です。
しかしせっかく0からお風呂を作れるのであれば、理想のお風呂にしよう!と、何も知らない若者たちは、ユニットバスの選択を完全に消し去るのでした。
さらにもう一つ、自分たちでお風呂を作るに至った決定的な理由がありました。
・島の大工さん少ない問題
与論島でも人手不足は深刻です。新築住宅は、年に数軒にも関わらず3年待ちと言われるほど島内の大工さんの数が少なく、浴室だけの施工であっても自分たちが希望する時期に工事を依頼することができないことが早い段階でわかりました。
かといって島外から大工さんに来てもらうとなると、交通費や宿泊費など工事以外の費用も大きくなってしまいます。
ならどうする...?
答えは一つですよね。笑
東京の会社を辞め、Shima Hotelを始めるために島に移住するので、時間だけはあるわけです。
できるかできないかじゃない、やるかやらないかだ、と腹を括りました。
↓当時書き出した浴室アイデアたち
・資材の発注に四苦八苦
DIYで0から浴室を作る!と決意し、ワクワクのリサーチタイムが終了。
いよいよ現実的な工程が始まります。
固めたイメージをもとに、現場で具体的な配置や寸法を決めていきますが、まあ決まりません。(この段階でも実際の完成とは全然違う配置で検討しています。)
やったことないので当たり前ではありますが。笑
とにかく何をするのにも「調べる」→「わかった気がする」→「現場でやってみる」→「うまくいかない」→「調べる」の繰り返しで、時間があることだけが救いでした。
いざ大枠が決まっても、資材を揃えるまでのハードルがまたびっくりするほど高く、離島の洗礼を滝のように浴びることになりました。
浴室に適している素材なのか・大型資材の送料問題・個人では買えないものなどなど、ネットと島の業者さんに聞いて周り、発注までに2週間ほどかかるという結果に...
この時、現場では何も進んでいないことが余計に焦りを生んでいました。
↓厨房の物置きスペースだった場所をお風呂場にする計画
・ようやく作業スタート!
なんとか資材の目処が立った頃、奇跡的に島の水道屋さんのアポが取れ、ようやく水道工事を開始。
さらに、水に弱い部分の解体も進めていきます。
防水・防腐剤をたっぷり塗った下地を貼り付け、
さらに上から、水に強いケイカル板を貼っていきます。
遠目で見ると、元厨房感がありますね。
天井も板を張り替え、防水系の塗料をしつこく塗っていきます。
個人的には天井作業が最もしんどかったです。3人がかりで数キロの板を支えながら、ネジがうまく固定できない度に「うあぁあああ」と叫んで腕を休めるという苦行の時間でした笑
セメントを入れ、綺麗にならします。
お風呂場っぽくなってきた!!とテンションも上がります。
水のかかりにくい高さには仕上げの漆喰を(吸湿効果◎)
床にも仕上げのタイルを貼っていきます。作業開始からここまで約2週間が経過し、後ろ姿からも滲み出る職人の貫禄...もちろんこれまで一度もやったことありません!
こう見ると、職人さんの入っている現場にしか見えませんね苦笑
そしてこだわりのガラスドアも取り付けます。
いい!!
朝から晩までひたすら作業です。
バスタブも設置!
残りの仕上げも急ピッチで進めます。
脱衣所も作ります。
と、お風呂場を作るためにここまでたくさんの工程を乗り越えてきました。
素人の私たちにアドバイスをくれたり持ってない工具まで貸してくださったとっても親切な島の業者さんを始め、はるばる与論島まで手伝いや応援に来てくださったお友達や大先輩の皆様方のおかげでついに!!!
ついに!!!
・ついに完成!!!
理想はあったけれども、まさかここまでいい感じに仕上がるとは!!!(涙目)
↓Before
この約2ヶ月間の出来事は、Shima Hotelの原点として生涯の想い出になると思います。
この経験があったことでものすごく自信がつき、その後待ち受ける多くの壁も「なんとかなる」と思って挑戦することができました。
お風呂場の理想が高かったのは、Shima Hotelで滞在するすべてのお客さんが心の底からくつろぎ、幸せを感じられる空間にしたかったから。
途中数え切れないほどのうまくいかないことがあったり、イライラして2人で意見をぶつけ合ったり弱音を吐きながらも、未来の皆さんの笑顔を想像しながら乗り越えることができました。
そんなお風呂場は、私たちにとって最も思い出深い場所の一つです。
・同時に洗面室も🔨
製作期間:約1週間
古いトイレを撤去して新しいものを取り付けたり、(トイレ交換を頑張った時のお話はこちら)
洗面台を作ったり、
助っ人たちにも大感謝! オープン前、まだトイレもお風呂も無いShima Hotelで、共同生活をしながら一緒にDIYを行ってきた大切な仲間たちとの思い出も懐かしい...
①アドリアン&アンドレとのエピソード from Germany🇩🇪
②ケビン&アナイスとのエピソード from France🇫🇷
移住前に発見した、とある離島のゲストハウスの方のブログを参考に、「Workaway」というサービスを活用して宿の改装と英語での共同生活を2ヶ月間ノンストップでやっていたんです。今思えばかなりクレイジーですね笑
この部屋が...
こうなりました!
・寝室
製作期間:約1週間
こちらもお友達の協力もあり、和室に壁紙を貼ったりベッドフレームを製作していきました。
当初の構想↓
地道な作業
Before
After
寝室について、当時のDIYを詳しく書いたブログはこちらからご覧いただけます。
そんなこんなで宿としての準備が整い、Shima Hotelがオープンするのでした。
と同時に、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言も発令されました。
希望いっぱい高速道路からのどん底長距離トンネルに。
なんという幕開け!!笑
第二章 少しづつ慣れ始めた2年目 (ウッドデッキ~電動オーニング)
2021年に入ってもコロナ禍は落ち着く兆しも見えない中、待っているだけでは何も始まらない!と、よりShima Hotelでの滞在を快適にするため大きく二つのアップデートを行いました💪
・ウッドデッキの登場
製作期間:全期間合計約2週間
もともと、テラス棟から出入りできるアスファルトのスペースがありました。
しかし、このままだと外で椅子に座ってもあまり海が見えませんでした。
もっと言うと、コンクリートが冷たく感じ、景色はすごく良いのに全然くつろぎを感じられるスペースにはなっていませんでした。
そこで、ウッドデッキを作るぞ!となるわけですが、これまたたくさんの壁が待ち受けます。最も頭を抱えたのが、『面積広すぎ問題』でした。
面積が広いので、材料費だけでもかなりの費用に、、、
コロナ禍で売上もないため、廃材パレットをもらってきて下地に使ったり、面積を少しづつ拡大する形にしました。
当初の外のスペース↓
少しずつ面積を増やし、
今では全面デッキに!
ウッドデッキ製作当初はお客さんも来ないし人の交流も無いしで、精神的にもキツい時期でしたが、Youtubeをやったり、楽しみを作りながら生活していました。
・オーニング設置
設置期間:約1週間
そして2021年もう一つの大きなアップデート。
約2年の営業を経てずっと改善したいと思っていた、
「西陽暑すぎ問題」「BBQの時の雨問題」この二つの問題を解決するためにこだわったものが、電動式オーニング。
「離島は対象外です」という電動オーニングのメーカーさんからの回答から始まるという前途多難なプロジェクトでしたが、取り付けも不具合も全て自己責任の保証対象外なら配送します、ということで本来専門業者しか取り付けできないものをDIYで悪戦苦闘しながらなんとか取り付け成功。
苦労した甲斐あって、見事に役割を果たしてくれました◎
当時を振り返った詳しいブログはこちらでご覧いただけます。
第三章 3年目にしてキッチン本格リニューアル
・キッチン、ずっと変えたかったーーー!!!
設計期間:約2週間
製作期間:全期間合計約3週間
やっとできました。ずっとずっと気がかりで...
元厨房の設備ですから、火力はすごいのですが、点火がめっちゃ難しいのです。
お客さんが旅先で好みの滞在スタイルを過ごしてもらうためにも、使いやすいキッチンに改良することは必須事項でした。
Shima Hotelオープン前のキッチン
厨房として20年以上使い込まれた場所、歴史を感じます。
1年目のキッチン。限られた中でもできる限りのことを。
2年目のキッチン。床にタイルを貼りました。
当時のブログ「新キッチン誕生!前編」ではより詳しい内容がご覧いただけます。
今見たら、前編しか書いてないんかい!と言われそうです笑
そして3年目の大リニューアル!
海を見ながら料理ができるようになりました✨コンロも安心のIHに。
そして今回も既製品のシステムキッチンは使わず、すべて手作りでいきました。
もうそれがShima Hotelスタイルです。
どんなものも、場所やスタイルに合わせたオーダーメイドの方がベストですからね。
まずはシンク台から製作。鍋やフライパンが洗いやすい、一番大きいシンクを選びました。
そしてコンロ&調理台も作ります。
壁側業務用ガスコンロを卒業し、海の見えるカウンター側かつ、IHコンロ埋め込み式でいきます。
毎度おなじみではありますが、島の業者さんとのコンビプレーもありました。
移住当初は誰に聞いていいのかもわからなかったぐらいでしたが、今では野球仲間にガス屋さんや電気屋さんがいてすごく頼みやすくなりました。
改装後はより使いやすく、楽しめる本当に素敵なキッチンになりました。
キッチンでの時間が、みなさんの旅の思い出の一部になれたらこれほど嬉しいことはありません。
第四章 4年目、ついに理想の空間への完成に近づく
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